2018年 04月 09日
” ESSO ” の 赤
言わずと知れたカトリーヌ・ドヌーブ主演の映画で、TVで何回も放映されていたのだが、今まで一度も見たことはなかった。
カトリーヌ・ドヌーブの映画は昔一度イブモンタンだったかマストロヤンニだったかと、共演の映画を見たような気もするがいっこうに覚えがない。
それほど興味のある女優ではなく、ただ二歳上の先輩が彼の女優を好きで小さな下宿部屋の襖にポスターを貼って褒めていた記憶が、その後までこの女優の価値をわたしの教えているのです。
タイトルバックの画面は雨降るフランス・シェルブールの港の石畳の舗装路を真上から捉えた俯瞰の場面から始まる。もうそこからカラフルで洒落た構図に引き込まれる。
物語は女16歳と男20歳のミュージカル恋物語で、まあフランス版金色夜叉か?(違う、、、まあ粗筋はネット検索で)
画面の小粋な色使いが楽しいのです。傘や壁、レインコートやポスターなど黄色、赤、青、、、。
黄色、赤は原色に近いのですが、見ている方は液晶TVで見ているのでコントラストはデフォルトの濃い目、映画公開時(1963年)のスクリーン上ではやや渋めの発色をしていたのかもしれません。
兵役から帰った男の夢は白い壁の事務所を持つガソリンスタンドを経営すること。場面最終は” ESSO ” の看板を持つガソリンスタンドが舞台です。ここで登場する赤は、ESSOの赤。
わたしには10歳離れた姉がいて嫁ぎ先がガソリンスタンドで、トリコロールカラーのESSOでした。
白い壁に赤いラインの入ったガソリンスタンドが懐かしい。今は人手に渡り、美容院になっています。
そこではもう赤いラインは見ることはありません。
by silvergray2
| 2018-04-09 22:51
| 時代